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2021年11月15日月曜日

ドバイ航空ショーの話題:ボーイングは777X貨物型を777-8原型で開発立ち上げを発表か。

 ドバイ航空ショーが開幕し、いろいろな話題が出てきました。Aviation Weekからボーイングが777Xで早くも貨物機を立ち上げるという話題です。777Xは型式証明が下りておらず、まだ民間エアラインへの引き渡しも始まっていない機体なのですが。

 

Credit: Mark Wagner/Aviation Images

ボーイングは貨物専門エアライン各社との話合いを経て777-8を原型とする貨物専用型の選択に狙いを狭めたようだ。

 

ーイングが777XF貨物型を777-8と-9の間のサイズで発表するとの観測がある。エアバスがA350-950Fとして先に発表しており、A350-900と-1000の中間のサイズとしたが、ボーイングはより大型の777-8旅客型を原型にするようだ。この背景に民間運航者側から777-8を原型にするのが望ましいとの声が大きいことが分かったからだ。

「実際に機体開発を開始するまでは性能諸元についてお話しできません」とトム・サンダーソンTom Sanderson製品マーケティング部長が述べている。同部長は787製品開発とともにボーイングの Confident Travel Initiativeも担当する。「貨物機の課題は常にペイロードと容積のバランスだ。高密度路線は高価値の輸送になり、長距離貨物路線では重量が重視され、機体サイズより最大重量が決定要因となります」

ただしサンダーソンはeコマースの成長で低密度輸送も重要になってきたと指摘している。「貨物容積がこの場合もっと重要になる」

777-8は全長229フィートで777-9は242フィートだが777-8を若干延長し最大離陸重量(MTOW)は従来話題になっていた775,000 lbあるいは788,000 lbより増える。777XFは輸送能力を増やして登場する可能性がある。貨物運航業者筋からはMTOWが805,000 lb.にまで増えるとの期待がある。ちなみに777-200LR派生型の777Fは766,800 lb.だ。

一方でボーイングからは規制当局から777-9の飛行制御系で変更を求められているが、実機への搭載・試験はまだ行われていないが、777-9の型式証明取得はあと二年で達成できると自信たっぷりの発言があった。引き渡し開始を2023年第四四半期に想定している。

777-9初飛行が2020年1月だったので44カ月で2023年10月ごろに型式証明取得をめざすわけだ。これは777、787でそれぞれ10カ月、20カ月だったのと対照的だ。

ただし実際の型式証明発行は規制当局の事情により左右されるのであり、マイク・フレミング Mike Fleming 737MAX運航再開担当の上席副社長兼民生部門顧客サポート及びコマーシャル派生製品事業担当は「これまで同機のフライト業務に多大な時間をかけてきた。どんな問題にも対応できる」と述べ、「今年初めは777Xの大日程に気鋭踏力側の変化を織り込み慎重に日程を組み替えていた」としている。

テスト用機材4機の合計フライト時間は1,700時間に上っており、テストでは3,500時間を狙う。フレミングは「現状の立ち位置は2023年に型式証明を取得し、同年末にお客様へ引き渡し開始する目論見に変更はない」としている。

FAAから型式検査証明 (TIA) を取得すればその段階から飛行テスト時間は型式証明取得にカウントされる。TIA取得はまだだがフレミングはボーイングは「必要な書式の記入に懸命に取り組んでおり、規制当局への提出を急ぎ、最終的な検査証明取得を目指していると述べた。ただし、地上型式試験にはTIAは不要で、テスト機材の少なくとも一機が地上テストに投入されているようだ。■

Boeing Studies Larger 777-8 As Baseline For 777XF

Guy Norris November 14, 2021

https://aviationweek.com/shownews/dubai-airshow/boeing-studies-larger-777-8-baseline-777xf


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