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2020年4月19日日曜日

空飛ぶ自動車で主導権を狙う米国で空軍向け小型版が3年以内に本格生産に入る

動垂直離着陸(eVTOL)技術による「飛行車」の本格生産が三年以内に始まると、米空軍で調達を統括するウィル・ローパーが述べている。
この性能で軍のミッションは「従来の二次元から三次元へ」拡大し、「機動性」も強化されるとローバーは述べ、空軍は民間企業への資金提供で「最高度機動車両」 “Agility Prime” と呼ぶeVTOL装備の実現を目指している。▶今月末にも各社の構想案が空軍に披露される。現在想定中のeVTOL車両は小型で輸送能力は数名程度。▶eVTOL車両の性能でミッション実施が可能か見極めてから今後の調達規模を決めるとローパーは述べており、「兵站任務に投入可能となれば大量購入するが、保安救難用途なら小規模調達になる」
ローパーは空軍の安全認証を民間企業に付与し、最高度機動車両の飛行時間を計上させることで「新型車両の利用を後押しし、FAA型式証明の取得が早まる」と見ている。
空軍ライフサイクル管理センター(AFLCMC)の発表では最高度機動車両について4月27日に「仮想立ち上げ式典」を行い、各社の構想発表とともに、官民の投資機関を模索する。ローパーが基調講演を行うが、COVID-19のパンデミックにより予定を変更し仮想イベントとして実施すると説明。「イベントでは空軍と業界のつながりを強め、組織横断で新しい航空宇宙分野の立ち上げをめざす」(AFLCMCによる説明)
最高度機動車両構想ではeVTOL車両メーカーの競作から本生産委託先を決める。同構想のウェブサイトで公表中の文書では空軍は12月17日までに飛行試験の実施を求め、第1段階で以下の性能諸元の実現を各社に求めている。
  • 3-8名の搭載
  • 航続距離100マイル以上
  • 時速100マイル以上
  • 連続使用60分以上
第二段階で大型の貨物人員車両を目指す、とローパーは述べている。
最高度機動車両構想は軍の各種組織が共同推進する点で他に例を見ない。AFLCMC以外に空軍研究本部(AFRL)、空軍戦闘統合性能実現部門(AFWIC)、AFWERX、AFVenturesが関与する。後者はヴェンチャーキャピタルと各社を結ぶ機能を果たす。
ローパーはこの動きにより有望な市場で米国の立場が有利になる以外に米空軍が期待する「イノベーションパートナー」として民生部門が機能できるか実証する狙いもあると解説。▶ローパーにより民生部門の研究開発成果を活用し中国に差をつける効果がDoDに生まれており、今や技術革新が新しい戦場になっている。■
この記事は以下を再構成したものです。

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"We are going to accelerate this market for domestic use in a way that also helps our military," Roper stressed. "The Air Force is all in."

on April 16, 2020 at 7:15 PM

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