ラベル PMA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル PMA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年9月26日日曜日

COVID-19で機材早期退役、部品回収、貨物機需要の高まり、コスト削減でPMA中古部品需要が高まっている

 Atlas

Credit: Getty Images/S3studio

 

エンジンMRO企業で中古再利用可能部材(USM)取り扱いを専門とする各社がワイドボディ機向け需要が上向いてきたことに注目している。その理由に航空貨物需要が高まってきたことがある。

 

エアライン側も部品製造者承認ずみ parts manufacturer approval(PMA)部材でコスト削減をしながら、パンデミックの長期化に対応しようとしている。

 

Aviation Week はMROアジア太平洋イベントをオンラインで開催し、AARのアジア太平洋地区営業担当副社長コリン・グレゴリーは席上でここ数カ月で同地区で「高成長」があったと述べた。それによると貨物輸送需要が上向きでボーイング747F、757F、767Fの稼働率が高まっているという。その結果、エンジン部品を求める声が増えており、特にプラット&ホイットニーPW2000シリーズ、PW4000シリーズで部品が手に入りにくくなっているという。

 

グレゴリーは中国でUSM需要が「大きく伸びている」とし、COVID-19からの早期回復が背景にあるという。別要因として中国国内でエンジン解体の認証業者が増えていることがある。

 

これに対し、StandardAero’s Airlines & Fleetsのアジア太平洋担当営業部長マリオ・ロマノは使用済みエンジンから回収した部品は耐用年数が短い点を強調した。つまり、残存価値が少ない。キャッシュが潤沢でないエアライン側は機材を早期退役させ、新規機材を路線投入している。

 

 SGI Aviationの技術担当副社長フランチェスコ・バカラニも同じ論調で、さらに中国やインドのような厳しい環境で運用された機材から回収した部品は状態が悪く不合格となることが多いと付け加えた。USM価格は新品カタログ価格の65-70%が普通だが、機材退役で出てくる余剰部品により60%まで価格が下がると指摘した。

 

グレゴリーもエアラインにPMA部品需要が増えているのはコスト削減策だとしながらも、エアライン側は部品交換より修理を好む傾向があると指摘した。さらに機材の所有権がエアラインにあるかが重要で、リース会社はPMAを自社所有機材に搭載するのを承認しないと述べた。■


USM Demand Swings To Widebody Engines

Chen Chuanren September 22, 2021

https://aviationweek.com/shows-events/mro-asia/usm-demand-swings-widebody-engines


お知らせ

 2022年以降こちらでは新しい投稿はしておりません。引越し先は 「航空宇宙ビジネス短信T1(新)」です。 こちらへお越しください。 https://aviationspacebusiness-civilaviation.blogspot.com/ お待ちしております。