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2020年3月28日土曜日

民間航空の2020年は最悪の年になりそう。V字回復は期待薄。

IATAが2,500億ドルの売上減少を予測。2020年の運用容量は38%減少。

IATA Expects $250B Industry Revenue Shortfall

Jens Flottau March 24, 2020


IATAは世界規模でのエアラインの運賃収入減少を2,500億ドル近くと予測し、一刻も早い各国政府による救援策を求めている。
今回IATAはわずか二週間前に発表した最悪シナリオを書き換えた。2020年の運賃収入減少を1,130億ドルと見積もっていた。前回発表の直後から旅行制限措置に踏み切る国が続き、「事実上国際航空移動が停止された」とIATAは表現。IATAは損益見込みは公表していない。
運行容量は2020年に38%減少するとも発表。
【ヨーロッパ、中東】欧州、中東の各社では第2四半期でそれぞれ90%、80%に及ぶ。第3四半期もマイナス45%となる。第4四半期では対前年比マイナス10%になる。
【アジア太平洋と北米】第2四半期にマイナス50%、第3四半期に25%減、第4四半期はマイナス10%との予測だ。
【ラテンアメリカ、アフリカ】ラテンアメリカでは-80%から-40%が第2第3四半期で続き、アフリカは-60%から-30%になる。
民間航空全体では-65%(第2四半期)から-33%(第3四半期)となる。
【V字回復は期待できない】以前の危機脱却を敷衍した大方の期待と異なり、IATAは早期のV字回復を予測していない。今回のパンデミック状況はグローバルかつ地域により別の局面が同時並行で発生しているためだ。航空業界の復興にグローバル経済不況が立ちふさがり、エアライン各社は以前の交通量への復帰が見通しにくくなっている。そのためIATAはV字ではなく、U字回復と見ており、復興に長時間がかかるものの、需要そのものが消えるわけではないのでどこまで短時間で今後の復興が実現するかが鍵という。
【2021年への期待】IATAも2021年に財政刺激策の効果から「力強い回復」を期待しており、一部国でGDP成長が20%に達すると見ている。
「中国国内で折返し地点を過ぎた兆候」があるとし、3月前半になり状況が安定してきたとする。ただし、これは業界全体には当てはまらない。
【政府の支援策を求める】IATAは2,000億ドル規模の支援策が世界で必要だという。「ここまで深い危機状態は初めて」とIATAトップのアレクサンドル・ドジュニアは述べている。「超大型のアクションの迅速実行が必要だ」■

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