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2019年6月1日土曜日

MRJで何が起こっているのか---三菱航空機は国内報道を否定しパリ航空ショーで正式発表すると言うが

Aviation Daily

Mitsubishi Aircraft Stands By MRJ90 As Priority Version

三菱航空機はMRJ90を中心商品に堅持

May 30, 2019Bradley Perrett | Aviation Daily
高温環境テストでアリゾナ州メサに展開したMRJ90 Credit: Mitsubishi Aircraft

菱航空機はMRJ大型版の重要性を再度表明した。同社が小型版に軸足を移すとの報道への対応。
MRJは「スペースジェット」に改称され一部を米国内生産に切り替えるとの記事が日経新聞に掲載された。
三菱航空機はAviation DailyにMRJ70の改修を進めると2018年11月に語っていた。同型のほうが市場要求への対応が優れるとしていた。今回は5月になり同型のストレッチ改修案が現実味を帯びてきたと語り、詳細は間もなく発表すると同社が述べている。
日経記事では同社は改修型MRJ70に中心を移すとある。
「当社の中心事業に変化はない」と三菱航空機広報はこれに論評。「MRJ90が当社の基盤であり今後も最高優先順位である。型式証明に向け順調に進んでおり、2020年中頃に初号機を引き渡す」
MRJ90は全席エコノミーで乗客88名を想定するが米大手エアラインが業務委託するリージョナル路線で運行ができない。総重量がパイロット側との協約で定めた上限を超えるためだ。
MRJ70の開発はMRJ90から一年遅れているが全席エコノミー仕様で76名を運ぶ。これだとスコープクローズと呼ばれる組合との労働協約でも運行が可能だ。
だが同機の開発を統括するアレックス・ベラミーからは5月に市場は各クラス混合で76席機を求めていると述べ、MRJ70をストレッチする構想を紹介した。ベラミーは改修型にはMRJ70の名称はつかないとも述べた。
三菱航空機はMRJ70の定格寸法を全長33.4メートル (109.7 ft.) とし2クラス仕様で横3席のビジネスクラス9名含み69名を収容できるとする。これを2クラス76名にすると全長35.8メートルのMRJ90と大差なくなる。MRJ90はビジネスクラス9名、エコノミー72名と同社は説明。
日経新聞によれば三菱航空機は米国内サプライヤーによる一部部品供給に切り替えコストダウンを狙い「米国内生産も検討している」とある。だが何を生産するかは言及してない。
各記事に対し三菱航空機広報は「記事は当社発表内容に基づかず当社のグローバル戦略も反映していない。正式発表はショー会場で出す」と6月17日開催のパリ航空ショーに言及した。
だが同広報MRJ90の引き渡し開始2020年との発言は遅れに遅れた同機開発日程にこれ以上の遅延はないとするものだ。本格開発が2008年に始まったが、遅延は計5回7年相当にのぼる。
MRJ70の引き渡し開始は2021年予定のままだが同社からは昨年11月時点でMRJ70試作型のフライトテストの開始時期は2022年時点の市場動向に左右されるとの発言もあった。
MRJはプラット&ホイットニーPW1200Gを搭載し、ライバルのエンブラエルE2とほぼ同じエンジンだ。MRJの機体生産は同社親会社の三菱重工業が大部分を担当している。
同機はまずANAに引き渡される。■


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