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2019年4月28日日曜日

長距離路線に単通路機投入が当たり前になるトレンドで客室の快適性はどこまで向上されるのか

Aviation Week & Space Technology

Long-haul Use Brings Promise Of Single-aisle Cabin Evolution


Apr 24, 2019Thierry Dubois | Aviation Week & Space Technology
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距離路線への単通路機投入は以前なら訴求力がないと見られていた。一部の航空愛好家ならナローボディ機の長距離路線として3,280カイリ8時間のオーランド(フロリダ)-ブラジリア線を見つけるはずだ。ブラジルのゴルエアラインズボーイング737定期路線として最長で186席仕様の737-8を運行していた。先月のMAXの世界規模での運行停止まで。
低運賃を売り物にするノーウェイジャンは大西洋横断路線に737 MAXを投入していたが、同機の問題とともに会社の財務トラブルも合わさり運航は順調と行かなかった。その他のナローボディ機の長距離路線運航の例もあることはあるがワイドボディ機がやはり人気がある。
そこにエアバスがA321LR納入を開始した。2クラス仕様で206席の同機は4,000カイリを飛行でき新しいトレンドとなり燃料消費効率が高いナローボディ機が長距離路線に普通に投入されそうだ。
こうした運航が普通になれば、乗客ニーズ、運用上の制約条件とならび運航で利益を出す方法の研究が進むはずだ。エアラインで客室内デザインで調整の必要が生まれ、シート配置、ラバトリー、照明、荷物棚、機内エンタテインメントやインターネット接続の配慮が進むだろう。
ナローボディの高性能機材での進化ではまず客室内接続が有望だ。機内食事サービス、アームレスト、洗面台で使用データがほぼリアルタイムで手に入れば乗客ニーズ把握が早まる。
A321LRはゴミや汚水タンクの容量を増やしている。だが実際にフライト中に飲料水がどこまで消費されるのか、平均はどのくらいなのか未知の分野で、シートのリクライニング回数合計も不明だとエアバスで客室マーケティングを担当する副社長インゴ・ウゲッツァーが認める。これはビッグデータ解析の課題でエアバスは客室内の各装置をスカイワイズ機材に接続してデータを得る。
A320ファミリーのギャレー接続が2021年に実現し、機内在庫状況の改善に役立ち、今後の長距離ナローボディー機の客室インテリア改良に有効活用されるとウゲッツアーが述べている。
「市場動向を掴んで今後の機内デザインで想像力をたくましくする必要があります」と語るのはフランソワ・コードロン、マーケティング担当上級副社長だ。「トレンドは3つあります。客室内の区分、コネクテッドサービス、個人向け提案で追加収入を確保することです」 単通路機乗客向けの個別対応のためエアバスはハンブルグに顧客ニーズ把握センターを設置した。

エアライン側としてはA321LRは長距離路線だけでなく中距離路線にも投入したいところなのでエアバスもビジネスクラスのシートはライフラット機能を追加コスト無しで実現できるようにした。新型Settee Cornerシートでは通路側部分だけをタキシー、離着陸時に使用する。
巡航飛行中は各種の利用方法を提示している。乗客二名が隣同士に座れば会話は楽だろう。窓側部分には角度がついている。ただし窓側部分はリクラインできない。
ヘリンボーン配置の場合はクッションつきの窓側部分を伸ばせばシート全体がライフラットベッドになる。身長185センチまで対応する。
他方でシートピッチは中程度としビジネスクラスの乗客数は変わらないとエアバスは説明。床面のレールもそのまま使えるので取り付けコストも上がらない。シート操作用の動力装置の数が減るので信頼度も高まり、コストもかからない。
ビジネスクラスの新シートは重量が3割減る見込みだ。開発にはシートメーカーのGevenが協力し、エアバスは18ヶ月以内に製品化をめざす。
エコノミークラスではシート座面で快適性を追求し、背面は既存形だが軽量化する。
別の課題はクルー休憩用コンパートメントのナローボディー機搭載だ。エアバスは4月初めにエアライン30社に提案を送ったとウゲッツア-は説明。
機体メーカーは客室内の加湿機能も検討するだろう。これまではビジネスクラスあるいはワイドボディ機のみでこの機能が選択できたが高高度飛行中の乾燥機内で不快な鼻、や喉、目の乾燥から解放する手段になる。ただしエアバス、ボーイングともにナローボディー機では加湿機能はVIP仕様限定オプションだ。
最新の双通路機では客室内実感高度を引き下げており、乗客の疲労感を軽減している。これが可能なのは機体に複合材を採用したためだ。A320neo、737 MAXともに同機能は長距離路線用機材で提供していない。■

確かに複合材を多用した787では加湿機能もあり乗っていて楽ですね。しかし737やA320ではこの機能は実現しないのですね。ということは今後長距離路線でも単通路機に乗る乗客は可愛そうですね。抜本的には複合材や新しい技術を盛り込んだ単通路の新世代機を早く投入するしかないのでは


2019年3月31日日曜日

2019年度版 定時運行に優れたエアライン、エアポート番付が発表されました

CNNが今年度版の定時運行ベストエアライン、エアポートを伝えています。


調査機関OAGが定時運行記録から2019年版のエアライン、エアポートで世界最優秀成績を発表した。


OAGは2018年通年のフライト58百万回の分析からランキングを作成した。定時運行OTPの定義は定刻15分以内の離発着とした。


その結果、最優秀エアラインはコパエアラインズ(パナマ)で定時運行率89.79パーセントだった。なお、パナマシティは中規模空港で最優秀の定時運行を達成した。

エアライン部門の順位

1.コパエアラインズ (89.79%). (幹線運航エアラインでトップラテンアメリカでトップ).

2. エア・バルティック airBaltic (89.17%). (欧州トップ).
3. 香港航空 Hong Kong Airlines (88.11%). (アジア太平洋トップ).
4. ハワイアンエアラインズ Hawaiian Airlines (87.52%). (北米トップ).
5. バンコク・エアウェイズ Bangkok Airways (87.16%).
6. カンタス航空 Qantas Airways (85.65%).
7. LATAM Airlines Group (85.60%). (大手エアライントップ).
8. アズール Azul (85.21%). (LCCトップ).
9. カタールエアウェイズQatar Airways (85.17%). (中東トップ).
10. KLM (84.52%).
コパは昨年の最優秀エアライン、エアバルティックと交代した。
一番大きな躍進を遂げたのがバンコクエアウェイズで前年比10パーセントも定時運行性が向上した。LATAMエアラインズグループ(7位)、KLM(10位)もそれぞれランクを上げた。(前回はそれぞれ36位、30位)
日本航空は前回の4位が13位に後退。ヴエリングVuelingは7位から63位に大幅後退した。南アフリカのマンゴ Mangoはアフリカでトップの82.8パーセントの定時性を示した。


エアポート部門

OAGは年間2.5百万座席以上の運行実績がある世界各地のエアポートの実績も集めている。エアポートは規模で分類した。
四年連続でメガエアポート(30百万座席超)で最も定時性が高いのは日本の羽田 (85.62%)だった。
大規模エアポート(20-30百万座席)のトップはモスクワ・シュレメチョヴォ(87%)、大型エアポート(10-20百万座席)は大阪空港(88.22%)だった。
パナマシティは中規模エアポート(5-10百万座席)でトップで91.11%だった。
ベラルーシのミンスクナショナルエアポートが小規模(2.5-5百万座席)でトップで92.35%だった。


定時運行実績はOAG以外も集計している。
FlightGlobalは1月にFlightStatsデータから定時運行達成賞を発表し、エアラインを三部門にまとめた。国際(幹線、ネットワーク)、中堅(地域内幹線、ネットワーク)、格安運賃である。
両調査で定時性運航の定義は定刻15分以内の離発着だがFightGlobalではエアポート成績は定刻出発を基本とし、エアライン実績は定刻到着を基準とするため内容が異なる。
その結果、デルタエアラインズを世界最高実績のエアラインとしているがOAGでは第16位でカタールエアウェイズがネットワークエアラインでは世界最高としている。
LCC部門では両調査でアズールが最高としている。


OAGまとめではANAは11位に入っています。
エアポート(小規模)では鹿児島が11位、中規模で中部が7位、
大型では新千歳が7位、大規模では成田が13位に入っています。関西が見当たらないのですが。日本のエアポートの成績がいいですね

2019年3月27日水曜日

キャセイパシフィックがHKエキスプレスを買収へ LCC部門として営業継続



ャセイパシフィックは競合相手のHKエキスプレスエアウェイズを49.3億HKドル(628百万ドル)で今年末までに買収する。
キャセイはHNAエイビエーショングループに現金22.5億HKドル、約束手形26.8億HKドルで購入を申し入れた。
手形相当分はHKエキスプレスがHNAエイビエーションの他部門に貸し付けた企業内金融分に相当し、キャセイは債務免除となる。
ただし独占禁止取締当局の認可、HKエキスプレスがHNAグループ企業はじめとする当事者との取り決めを終了あるいは変更することが買収条件としている。
HKエキスプレスはHNAがはじめたU-Flyアライアンスの最初のメンバーだが買収で同グループを脱退するとみられる。
Asset Image
HK Express

ワンワールド加盟の同社は双方のビジネスモデルが「大部分で補完的」であり、買収でシナジー効果が期待できるとしていた。
「キャセイパシフィックグループの長期成長を航空部門で進め、競争力強化につながる案件になる」と発表していた。「HKエキスプレスは独立事業体として今後も運営を続け、低コストキャリアのビジネスモデルを活かす」

キャセイは低運賃ブランドの創設に抵抗を示し、地域内のライバルたるシンガポールエアラインズ日本航空大韓航空がそれぞれLCCブランドを発足させたのと対象的だった。
データベースCirium’s Fleets AnalyzerではHKエキスプレスは合計23機のA320ファミリー機材を運行中。路線網は香港から25路線あり、日本と東南アジアを強化している。
また有価証券報告では2018年12月31日までの一年でHKエキスプレスは141百万HKドルの純損失を計上しており、前年の純益60百万HKドルから変化していた。
同年末の同社純資産評価額は11.2億HKドルだった。■
27 MARCH, 2019
SOURCE: FLIGHT DASHBOARD
BY: ELLIS TAYLOR
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