Credit: Joe Pries
米運輸省(DOT)は中国系エアラインの米国乗り入れ便の総座席提供量を規制する。これは同様の措置を先に行使してきた中国当局への報復だ。
今後四週間にわたり、米国へ乗り入れる中国エアライン四社定期便で座席数が4割上限に抑えられる便が出る。影響を受けるエアラインは中国国際、中国東方、中国南方、厦門航空の四社だ。
中国政府は7月21日サンフランシスコ発のユナイテッドエアラインズ上海行便にCOVID-19陽性の乗客5名が乗っていたことを理由に制裁措置を行使していた。
中国民間航空局(CAAC)は「サーキットブレイカー」ルールでユナイテッドに選択肢三つを選ばせた。サンフランシスコ便三フライトを運航中止する、2便分を無乗客で運航すること、乗客数を4割上限にして4便運航する。ユナイテッドは三番目を選択し、8月11日から上限ルールを適用した。
ただし、DOTは米政府は「サーキットブレイカー」措置に反対の意向を繰り返し示しており、「不合理な責任をエアライン側に押し付ける」との理由だと説明している。
「各エアラインは中国の規制内容をすべて順守していたのに乗客が到着後に陽性と判明して罰則を科すのは不合理だ」というのがDOTの主張だ。
「各エアライン側には独自にテストを行う手段がなく、この点で中国当局の主張と異なる。さらに、該当乗客がいつどこでCOVID-19に感染したかは把握しようがない」
このため4割上限措置は中国国際の北京-ロサンジェルス(LAX)線、中国東方の上海ニューヨーク線、中国南方の広州LAX線、厦門エアラインズのアモイLAX線が対象に適用される。
OAGのSchedules Analyserを見ると、2021年8月16日の週で米中ノンストップ便の合計座席数は往復で4,100となっている。2019年の同月同週では210千だった。■
U.S. Imposes Capacity Limits On Four Chinese Carriers
David Casey August 19, 2021
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