(Image: United Airlines)
ユナイテッドエアラインズは6月3日の発表で、ブーム・スーパーソニックと超音速ジェット旅客機オーヴァーチュア15機の購入合意ができたとし、「オーヴァーチュアがユナイテッドの安全基準、運行要求と合致し、維持可能と証明される」のが条件とする。オプションで35機購入も明記されている。
ブームは縮小版実証機を今年中にも飛行開始の予定で、2025年に完全版をロールアウトし、路線就航を2029年トする目標を掲げる。ジェネラルエレクトリックJ85-15ターボジェット三発、複合材の実証機XB-1はマッハ2.2を目指し、その後に65-88席のオーヴァーチュアが控える。今年三月のXB-1ロールアウト式典(オンラインで実施)で同社はアメリカンエキスプレスヴェンチャーから「戦略的投資」を受けたと発表していた。
ブームではオーヴァーチュアを場所不明の新工場で2022年に生産開始するとしている。
同機の特徴としてブームは民間機で最高水準の効率を誇る空気取り入れ方式で超音速を実現する。同社CEOブレイク・ショールの説明では空気取り入れ口が重要で、空気の流れを約マッハ0.5にまで下げてGEエンジンに導く。ブームは5年間にわたり、ロールスロイスと提携し、中程度バイパス比ターボファンのオーヴァーチュア搭載をめざしていた。
XB-1はサステナブル燃料(SAF)で飛行し、ブームは100パーセントのカーボンニュートラル事業だと宣伝している。2019年に同社はプロメテウス・フュエルズと提携し、XB-1向けSAFを確保した。
ショールは安全性と機体維持以上にスピードが重要だと指摘。オーヴァーチュアが実現すれば東京-シアトルを4.5時間で結び、ニューヨーク-ロンドンは3.5時間、モントリオール-パリは4時間で飛行可能となる。■
United Airlines Throws Weight Behind Boom Supersonic
- June 3, 2021, 8:04 AM
0 件のコメント:
コメントを投稿