2019年3月6日水曜日

NMA開発の決断をボーイングに迫るデルタの狙い

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Delta encourages Boeing to launch NMA デルタがNMA立ち上げをボーイングに期待

05 MARCH, 2019
SOURCE: FLIGHT DASHBOARD
BY: EDWARD RUSSELL
WASHINGTON DC
https://www.flightglobal.com/news/articles/delta-encourages-boeing-to-launch-nma-456349/

 デ ルタエアラインズ CEOのエド・バスティアンが新型中型機NMA
の実現をボーイングに働きかけている。
 バスティアンはJPモーガン主催の航空運輸産業カンファレンスで機関
投資家に「当社にとって非常に関心が高い機材」とし「ボーイングは
立ち上げを決定していないが、当社としてはぜひ前に進めてほしい」
と述べた。
 デルタはNMAをボーイング757と767の後継機種として期待する。
データベースによればデルタの757と767は合計204機でうち111機が
757-200で36機が767-300ERだ。
ボーイングはNMA事業化決定を今年中に予定していたが2020年に先
送りし業界に驚きの声が広がった。同社は新型機実現の場合、2025年
に姿をあらわすとしている。
NMAは200-270席規模ワイドボディで航続距離は4,000-5,000nm
(7,400-9,300km)で、737Maxの最大型と787最小型の中間を埋める機
体だ。
 エアバスも黙って見ておらずA321LRをA321neoの大型長距離性能の
A321neo納入を開始しており、大西洋横断路線に投入中の757の更新
機材需要を狙う。またA330-800neoや-900neoを767-300ER後継機と
して売り込んでいる。
 デルタはA330-900neoを35機確定発注中で、一号機はあと数ヶ月で納入される。同社はシアトル-タコマのハブから国際線に7月投入する。
ユナイテッドエアラインズ はA330neoとNMAの比較検討中で アメリカ
ン・エアラインズ は767後継機材に787-8追加発注で対応する。
 アメリカンのCFOデレク・カーは「767後継機種にA330-800neoを、
A350をA330-900neoで置き換え、787-9を787-8に置き換える検討をした」と2018年4月に述べていた。「機材共有化と運航面の観点から結論としてボーイングに落ち着いた」
 バスティアンの本日の発言はNMAに強い関心を改めて示した。昨年6
月に全米商業会議所会合でデルタがボーイングと打ち合わせを重ねて
おり同機の「ローンチカスタマーになる」可能性を示していた。
 本日はそこまでの発言こそなかったもののバスティアンは引き続き
ボーイングと協議をしており完全新型機への期待を示し「開発開始決
定を期待している」と繰り返した。■

コメント  ボーイングが新型機開発の決定に踏み切れないのは既存機
種のストレッチ版でこの需要が埋められる可能性と開発リスクをはか
りにかけているからでしょう。しかしA321LRでは乗客は快適性でマ
イナスでしょうし、技術も刷新されませんね。エアバスの動きはあま
りにも保守的です。一方でボーイングが北米大西洋地区の需要が大き
く成長しない中で新型機の需要そのものの見通しに慎重になっている
のでしょうか。787の登場で新規路線が生まれたように「797」が登場
すれば新たな需要も生まれるのではないしょうかね

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